eBayではサクラ入札(価格吊り上げ)が禁止されていますが、eBayではヤフオク以上にサクラ入札が行われています。
eBayでは、自分のサブアカウントから入札したり、家族や友人のアカウントを使い、サクラ入札する行為を厳しく監視しているのですが、それでもeBayでは多くのサクラ入札が行われています。
今日は、サクラ入札に対するeBayの対応と、サクラ入札の見分け方をご紹介します。
目次
サクラ入札に対するeBayの対応とは
eBayのポリシーにはサクラ入札に対する対応が書かれています。
ポリシーには、サクラ入札が疑われる商品を見つけた場合、出品セラーのIDとアイテムナンバーをeBayに報告するように書かれています。
eBayは報告を元に、その商品の入札状況を徹底的に調査してくれます。
さくら入札の証拠が見つかった場合、出品の取り消しや、入札の取り消しなどの措置をとってくれます。
なお、サクラ入札の調査結果は教えてもらえません。
サクラ入札(価格吊り上げ)の見分け方とは
eBayではヤフオクと違い、サクラ入札が行われていないかどうか確かめるためのシステムが用意されています。
サクラ入札を見分けるには、入札件数(bids)をクリックします。
『Bid history』では、その商品に入札しているバイヤーの情報が表示されます。
そして、入札しているバイヤーIDをクリックすると、バイヤーの入札状況が表示されます。
その中でも下記の項目をチェックしてください。
- Bid activity (%) with this seller:このセラーの商品に入札している割合
- Bid retractions:入札を取り消した回数
- Bid retractions (6 months):半年間に入札を取り消した回数
サクラ入札者のアカウントは、Bid retractions や Bid retractions (6 months) が多い傾向があります。
また、下の画像のようなバイヤーはサクラ入札の可能性が高いと考えられます。
このバイヤーは30日間で8回入札をキャンセルし、半年間では83回キャンセルしています。
サクラ入札の最も典型的な手法は、自分のサブアカウントで自分のオークションに入札し、価格を吊り上げていき、つられて他のバイヤーが最高額を入力したらそのまま終了します。
自分で落札してしまいそうになったら入札を取り消す(Bid Retraction)といった方法です。
eBayでは、入札した後でも正当な理由があれば入札を取り消すことができるので、この手法はよく使われます。
なお、プライベートリスティング(Private Listing)では下の画像のように、入札者情報が非公開になるため、入札履歴(Bid history)からサクラ入札者を判断する方法は使えません。
プライベートリスティングについては、下記の記事をご覧ください。
刑事事件にまで発展したeBayの不正価格吊り上げ行為
過去には、eBayでサクラ入札(価格吊り上げ)を行なったとして、刑事事件にまで発展した例もあります。下記はそのニュース記事の転載です。
米eBayのオンラインオークションで不正な価格吊り上げが行われていたとして、米ニューヨーク州検事総長エリオット・スピッツァー氏が11月8日、3件の摘発を発表した。
発表によると、3件のうち1件では、元ギャラリー経営者のジェロルド・シュスター被告と同被告の元従業員2人が刑事訴追され、罪を認めた。同被告らは自分たちがeBayで売りに出した商品の価格を吊り上げるだけの目的で、何通りものユーザーIDを使い分け、5年以上にわたって1100件以上の入札を行っていたとされる。
この中には絵画オークションで7300ドルもの価格吊り上げを行ったケースもあるとされ、同被告らは損害賠償および罰金5万ドルを支払うことになる見通し。
このほか民事で摘発された2件では、スポーツ関連の記念グッズや自動車のオークションで自分たちが売りに出した商品に自ら虚偽入札を繰り返し、不正に価格を吊り上げていたとされる。それぞれ1万ドル、2万8000ドルの罰金支払いに同意している。
まとめ
複数の人で行われるサクラ入札の場合は、サクラ入札か判断できない場合もあります。
サクラ入札(価格吊り上げ)が疑われる商品に出会った際は、入札しないのが賢明です。
それに、入札合戦に熱くなり自分の価値判断以上の値段を付けないようにしてください。